大学職員の生活改善ねた

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人が欲しがっているものを先取りする

管理人Iです。以前に投稿した、読書記録の続きです。

結局、「夢をかなえるゾウ」は4巻全部一気に読みました。近年、読書から遠ざかっていた自分がここまで読めたのは自分にとって読みやすかったからに他なりません。

 

今回はその中での一節をまたご紹介します。

今回は「人の欲しがっているものを先取りする」ということ。

誰もまだやっていないこと、考えもしないことを先に世の中に生み出すことは商売を成功に導くために欠かせないことです。過去の偉人でいうと自動車会社フォードの創始者ヘンリー・フォード(1863-1947)はまだ人々の移動が馬車であった時代、人々は「より速く移動できる『馬』」を求めていたところに、より人を早く、遠くまで走らせるには馬ではなく、機械に乗せる必要があると気づき、量産型自動車の先駆けであるT型フォードを作ったと言われています。

時に世の中を変えるのは「斜め上」の発想なのかもしれません。

 

では日常の中で「人の欲しがっているもの」を先取りできているでしょうか?

我々大学職員は18歳が求めている教育を先取りできているでしょうか?

はたまた世の中にこれから求められている人材育成を先取りできているでしょうか?

どれだけ先を見据えた上で、新しい高等教育を展開していけるかが生き残っていく大学かどうかの分かれ道かもしれません。まして大学は一般企業とは違い、スクラップ&ビルドが簡単にできません。新学部の設置に関しても構想→設置認可→一期生入学→卒業・就職までの一連の効果測定には10年近い歳月がかかります。10年以上先の世の中まで見極めて展開をしていくことは相当な発想と検討が必要でしょう。

もし10年先を想定するのならば、10年後の18歳は今の8歳。つまり小学2年生。彼らは「こんな学部が欲しい」「こんな大学に進学したい」と教えてくれません。

私たちがそのニーズをどれだけ読み切れるか?まさに試されているところでしょう。

 

「人の欲しがっているものを先取りする」という点を日常の仕事で置き換えると、最近こんなことがありました。

私は現在キャリアの仕事をしています。3年次生向けの就職ガイダンスを毎週実施していますが、同じ曜日・時限でもガイダンスのテーマによって参加学生数が3倍ほど違うことがありました。参加者の少ない回は学生のニーズを読み違えているということ。学生はそのあたり良く見ているとつくづく感じました。逆にいうと有意義なコンテンツには学生がしっかりと集まるということ。学生のニーズの変化をしっかり読んでいくことは日々の仕事で大切だと実感しました。

 

サプライズのプレゼントをする際に、相手の欲しいものをあれでもないこれでもないと考えた経験は誰にもあると思います。「人が欲しがっているものを先取りする」。

個人、大学の成長・発展のこの視点はずっと持ち続けていたいものですね。

 

【管理人:I】