大学職員の生活改善ねた

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大学職員を目指す学生へ④

管理人Iです。

3月は就活シーズンということから大学職員を目指す学生に向けた投稿をシリーズ化して行っています。今回はその第4弾ということで大学職員への就活に向けたアドバイスをQ&A形式で綴っていきます。

 

Q.1 大学職員への就職が本命ですが、他業種も就活した方がいいでしょうか?

A.もちろんです。大学職員(学校法人)の新卒での採用予定は多くても10名程度。大手法人になれば採用予定倍率も数十倍から数百倍になると思われます。他業種も候補に入れながらの就活を強くお勧めします。いくつかの業界を比較してみることで大学の取り巻く状況がもっとクリアに見えてくるでしょう。これまでの当ブログの記事も見て頂いて業界研究を進めてください。現役の職員ならではのリアルな視点でお伝えしていますよ。

 

Q.2 新卒では無理だったとしても、中途から大学職員になれますか?

A.なれます。近年、大学職員は中途採用が進んでいます。その中でも大きく2つに分けられます。

①新卒求人に第二新卒も応募できるパターン

 リーマンショックあたりから雇用の柔軟化、若年層への雇用機会の充実の観点から第二新卒者でも新卒求人に応募が可能になってきました。大学も例外ではなく、大学の採用においても第二新卒者も新卒者と同じ枠で応募できます。この場合ですと社会人経験をプラスにできるか、なぜ就業してすぐに転職をするかを説明できなければ内定には近づかないでしょう。

②40歳くらいまで応募できるパターン

 いわゆる中途採用枠です。これまでの職歴を踏まえ、「なぜ高等教育の世界で仕事がしたいのか」「これまでの経験からどのように高等教育の業界で何ができるのか」ということをアピールする必要があります。こちらも高倍率が予想されます。試験形態は面接のみ、筆記試験を伴うものなど法人によって様々ですが、社会人でSPIなどから久しく離れている人は対策が必要でしょう。

 

筆者の感覚になり恐縮ですが、大学職員の世界では近年中途採用が積極的に行われています。どうしても閉鎖的な組織運営になりがちな大学において、他業種の経験がある方を積極的に採用することで新しい考え方を経営に生かしていきたいという狙いがあります。中途採用のチャンスも視野に入れながら、幅広い業界を見られることをお勧めします。新卒でしか入れない業界もまだ多いので、まずは経験を重ねてから高等教育の世界を俯瞰して見てみることも大切なのではないでしょうか。

 

Q.3 何をポイントに大学の業界研究をすればいいの?

A.まずは大学の特色を掴みましょう。展開されている学部・学科の系統や3ポリシーを見ると、各大学・法人の理念や教育目標は大きく異なります。「国際化」「医療」などそれぞれの大学の教育理念や目指すところは様々であることに気がつきます。そして筆者の個人的見解ですが、今後の発展性はとても大事な観点です。これまでの記事も投稿しましたが、確実に縮小する業界なので経営統合、法人の解散は進みます。今後の時代を生き残っていくための改革が進んでいるかもチェックポイントとしては大切です。2013年度から私立大学等改革総合支援事業が始まっているように、特色ある大学運営がされている大学には補助金が交付されるなど、規模に応じた一律支援の時代は終わりつつあります。こうした制度に対応している大学を選んで行くのも大切でしょう。

「とにかく大学職員になれるならどこでもいい」という方は応募が出ている所を受けまくりましょう。今は運営が上手く行かなくてもあなたの手で変えていけばいいのですから。

 

Q.4 業界研究で見たほうがいいものは?

A. 大学・法人のHPを見ると情報量は膨大です。私は業界研究時には各法人の財務諸表、事業計画書、事業報告書、自己点検・評価報告書あたりをよくチェックしていました。なかでも自己点検・評価報告書は自大学の取組をどのように自分たちで評価しているかが見えるので読めば読むほど面白いです。各章ごとに筆者が変わることも多いのでニュアンスの違いなども楽しむことができますよ。

 

Q5. 自分の母校でなくても採用してもらえるか?

A. 採用してもらえます。Q.2でもお伝えしましたが採用において新しい風を入れてくれる人材が歓迎される風潮があります。その為に自大学出身者以外も求められています。客観的に大学の状況を見て、自分なりの意見を言える人材を目指しましょう。


まだまだお伝えしたいことはありますが、今回はこの辺で。時代の変化に伴い、大学職員の働き方・求められる人材像も変わってきています。採用の手法も変わってきています。「楽そうだから」「安定してそうだから」「事務がしたいから」という理由では今後を力強く生き抜いていける大学職員にはなりにくいでしょう。「出る杭は打たれにくい時代」になっています。変化を敏感に捉え、専門性を元に提案をできる人材が歓迎されています。逆に言うと旧態依然とした採用をやっているところは思うような仕事ができないかもしれません。結局のところ職場に何を求めるかなのですが。

 

当ブログは大学職員を目指す皆さんを応援しています。これからもこうした記事を投稿しますのでぜひ引き続きご覧ください。

 

参考:

「私立大学等改革総合支援事業」にみる私学助成の現状 | CHIeru.WebMagazine

 

 

【管理人:I】